Overdose Japan Top


この夏よく聴いていた曲 その2
モッギ / ガジェット (イタリア / 1973年)
  2012.09.02


実は、私はイタリア人なんですが(ああそうですか)、そういうこともあって、イタリアの音楽が結構好きなんですよ。

最近は世界的には見る影もなくなったイタリアの音楽ですが、1980年代くらいまでは、それなりに存在感を放っていたんです。

なんてったって、イタリアン。

しかも、当時のイタリアの音楽家はほとんど男。

女の子を見れば1秒以内に口説こうとする人たちが音楽を作るというのですから、それはいいものができる。
イギリス人やドイツ人のような深刻さなどまったくない「空っぽで楽しい音楽」がたくさんありました。

この「モッギ ( Moggi ) 」という人もこのアルバムは本当によくて、私がはじめてシンセサイザーを毎日さわっていた高校時代を思い出します。

私が最初に手にしたシンセは人からもらったものでしたが、ローランドがはじめて一般の人にも購入できる価格でリリースしたシンセでした。しかし、私の持っていたモジュールでは「単音がやや出る」というだけでした。


roland-sh701.jpg

▲ 1978年当時持っていたシンセと同型の写真。調べると、ローランドの SH-7 というもののようです。名前も知らなかった。


それでも、私は毎日毎日、シンセをいじり続けて、そこでカセットで録音していた音楽は、このモッギという人のものと近いです。

「なーんかポップスを作りたい」

と思っていたんですけど、「自分の中にあるポップスの概念」と「一般の世の中のポップスの概念」が違うということに気づいたのはずっと後でした。

でも、当時は同じように「音に没頭していた人たち」がたくさんいたと思います。

というわけで、イタリアの1973年頃のアルバムより。
元は結構長いので切っています。

Moggi - Gadget (1973)