Overdose Japan Top に

発掘シリーズ / 異邦人

2012.04.04

北海道にいた頃にやっていたバンドで、リーダーのギターの男が突然、「ヤマハのポプコンに出よう」と言い始めたことがありました。

そのバンド (私は高校生の時はいくつかのバンドにいました) は、そのリーダーは活動的で、前衛のフュージョンバンドとしてそのバンドをレコードデビューさせようとして、大手レコード会社のプロデューサーも決まっていました。ところが、そのプロデューサーが会社をやめて話がなくなったんですね。

それで、リーダーはいろいろと思惑したようで、その中に「ヤマハのポプコンに出場する」という選択があったようです。
どう考えても、前衛パンクバンドの私たちとは無縁の世界であるのですが、

まあ、じゃあ、なんか練習のためにカバーでもしようか

ということで、メンバーは男だけなので、また(下の例のように)、適当に知り合いの女の子に歌ってもらって、「何か流行歌をカバーしてみよう」と。

「じゃあ、うたってくれる女の子が好きな歌にしようよ」

ということで、その子に尋ねると「久保田早紀の異邦人が好き」だと言います。

http://www.youtube.com/watch?v=3EJCkdREPVA

▲ 「異邦人」 久保田早紀 (1979年)
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大ヒット曲なので、私たちも当然知っていて、私も「あれはいい曲だものね。今晩みんなそれぞれでアレンジ考えてきて、明日、練習でカバーしてみようよ。そして、この子(知り合いの子)に歌ってもらおうよ」と。「たまには、こういう良質のポップスを演奏するのもいいよね」と。

私たちは実際に当時、練習のためにカバーをしていて、キング・クリムゾンとかの難しいものなども練習のためにカバーしたりしていました。

そのバンドでの私のパートはシンセと電子ビート全般でした。

翌日、他のメンバーも「それぞれに考えてきた」というアレンジを元に、「異邦人」は演奏されたのでした。

それがこちらです。

HAKO - 異邦人 カバー (1982)




演奏が終わり苦笑する私たち・・・。

「ま・・・大体こうなることはわかってたよ」。

当然のように、ポプコン出場は諦めました。