2011.09.08

元ページ
イスラエルの研究者:特定のにおいは脳に刻まれて消えない (大紀元日本 2009.11.09)
http://www.epochtimes.jp/jp/2009/11/html/d74999.html


脳の「海馬」と「扁桃体」は音の変化には反応せず、「におい」だけに反応する



私達は生活の中で、いろいろなにおいと共に過ごしている。
特定のにおいと脳の関連性について、イスラエルの研究者がこのほど研究結果を発表した。

イスラエルのワイツマン科学研究所のYaara Yeshurun氏が5日、科学誌「カレント・バイオロジー(Current Biology)」で発表した論文によると、初めて認知する物体とそのにおいとの関係性は、人間の脳に非常に深い印象を残す。特に、嫌な臭いは脳に与える印象が深いという。

においに対する記憶の実験結果がそれを示した。被験者は物を提示されると、同時に特定のにおいや音を感じ取ることが分かった。梨の香りやギターの音色は人をいい気分にさせるが、腐った魚やドリルの鋭い回転音は人を不快にさせる。

一週間後、実験時に提示された物の帯びた特定のにおいと音を思い出させると、ほとんどの被験者は、嫌な臭いが最も記憶に残っていると答えた。

そのほか、機能的磁気共鳴画像法(fMRI)の実験も行なわれた。提示された物のにおいの変化に対して、人間の脳の海馬(かいば)と扁桃体(へんとうたい)という記憶や感情に関わる器官は、においに直ちに反応を示すが、音の変化に対しては全く反応しないという結果が示された。

においと記憶には密接な関係があり、五感の中で嗅覚だけが海馬や扁桃体と直結しているそうだ。においが記憶力を高める鍵になるということか。