2011.08.29

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COMET FLYBY(スペースウェザー 2010年11月05日)
http://oka-jp.seesaa.net/article/168410820.html


NASAの探査機ディープインパクトがハートレー彗星に接近遭遇し、彗星の中心核の近影に成功




彗星との接近遭遇

昨日 11月4日、NASAの探査機ディープインパクト(EPOXI)ミッションは、ハートレー第2彗星(103P/Hartley 2)の中心核からわずか 435マイル(700キロメートル)の場所を飛行した。接近遭遇の後、すぐに探査機はその高感度アンテナを地球に向け、彗星のクローズアップ画像を地球に送信し始めた。その写真に写っていた彗星の光景は実に素晴らしいものだった。


最初に送信されてきた5枚のクローズアップ写真。

montage2.jpg

11月4日の午後に開かれた記者会見では、ミッション担当の科学者たちは、この写真に対しての最初の印象を話し合った。

彗星は、ダンベル形をしており、端側には起伏が多く、中央部分は滑らかになっていることに注目した。起伏の多い部分は、地球での間欠泉などが噴射している特定の地形などと似ているような感じだ。比較的滑らかな表面の彗星の中央部は、広い地形の上に何かほこりのような細かい物質が集まり、それで覆われているかのように見える。

研究者たちは、彗星が活発な活動を継続し続けていることに驚きを表明した。
彗星は、夜側の面でさえガスが激しく噴出しており、氷が太陽の熱から彗星を保護する役割を持っているのだ。

また、研究者たちは、彗星が昼と夜の明暗界線で、異なったラインでのジェットを吹き出していることに注目した。このような現象はこれまで見られたことのないものだ。

現在、研究者たちの分析がさらに進められている。


3Dでのボーナス画像

スペースウェザー読者のハンノ・フォーク氏が、2枚の写真を組み合わせて、「反立体写真」を作って送ってくれた。

Hanno-Falk1_strip.jpg

「立体写真を作るための理想的な2枚の写真ではなかった」と、フォーク氏は言うが、それでも、かなり強い 3D 効果のある写真になっている。