創造神ヌーワへ捧げる地球の音楽

ロックの終焉に向けて: バットホール・サーファーズ - Jimi (1989年)



ロックの陰陽バランスの調整のための最期の戦いはアメリカで始まった

1988年の米国映画「ダイハード」は、ブルース・ウィリス演じるニューヨークの市警が、別居中の奥さんのパーティのためにカリフォルニアにやって来るところから始まります。カリフォルニアに到着したブルース・ウィリスはそこで見る開放的な西海岸の人々の姿を見て、「 F××kin' California 」(これがカリフォルニアかよ!)と呟きます。

その米国西海岸で、まさに 1980年代に「土の中からわき出した」かのように跋扈し始めた音楽たち・・・。それらはジャンルはいろいろな言われ方をしていましたが、特徴は「貧困層の何も持たない白人たち(White Trash)」たちが大勢を占めていたということでした。

そして、最終的にこの流れから数多くの「新しいアメリカン・ロックバンド」が生まれ、ニルヴァーナの登場などもあり、1950年代にアメリカで生まれ、英国で発展してきた「ロックは終焉」に向かいます。英国主導だったロックミュージックの息の根を止めたのは、英国生まれのパンクではなく、アメリカ生まれの新しいロックでした。

1980年代のアメリカのロックの中で私が当時、最も好きだった曲のひとつがバットホール・サーファーズのこの「 Jimi 」という曲でした。 当時のライブの映像が残っています。


Butthole Surfers - Jimi (1989)




1989年にこの曲が一曲目として収められている「Hairway To Steven」というアルバム(Jimi のスタジオ収録盤はこちら)を聴いた時、頭の中で何かが「スーッと」溶けていくような感じがして、とても気持ちよかったことを覚えています。

「ああ、またいい音楽に出会えたなあ」と思いました。

それと共に、「ロック音楽が終わりに向かい始めている」ということは当時は全然気づいていませんでした。

しかし、これらを契機にロックはアメリカにおいて終焉し、そして、「ロックは、陰陽バランスの陰を担当している」ということを宇宙に宣言した時だったと今は思います。





Jimi が収められたアルバムは iTunes から入手することができます。