創造神ヌーワへ捧げる地球の音楽

踊り出した悪魔たち: D.A.F. 「愛と黄金」(1981年)




創造神ヌーワが人類に与えたもの。

それは「音楽」という音の要素だけではありません。

いくら音楽だけがそこに存在していても、そこから派生する「感情」がなければ、実は音楽には何の意味もないはずです。

音楽と同じか、あるいはそれ以上に大事な概念。
それが「踊り」です。
踊りとはすなわち、リズムに合わせて上下や左右に好きなように自分で体を揺することです。

ヌーワが人類に筋力を与えたのも、元型の持つ本来のリズム感を与えたのも、そこに真意があるはずです。他の動物たちには「リズムで自然に踊り出す」という能力は与えられていません(仮にそれができても、本来、人間以外の動物たちが「したい」ことではないということ)。

この「踊り」に関しては、この特集の最後のほうに、この世にクラブカルチャーが出現するまでの長いシリーズを書こうと思っていますが、今回は、前回書いた「悪の音楽」の多くの集団たちが、1980年代に入ってから「ダンス・ミュージック」への変貌を遂げていったことを挙げます。

私が最初に「ああ、こりゃダンスやんけ」と思ったのが、ドイツのパンクユニットのドイチュ・アメリカニシェ・フロイントシャフト(以下、 DAF と表記します)が1981年に出したアルバム「愛と黄金」を聴いた時でした。

下の曲はそのアルバムの一曲目の曲です。


Liebe Auf Den Ersten Blick (1981年)




ちなみに、バンド名のドイチュ・アメリカニシェ・フロイントシャフト(Deutsch-Amerikanische Freundschaft)はドイツ語で、意味は「ドイツ・アメリカ友好協会」という意味です。ドイツ人以外には、誰も読めませんでしたので、我々はみんな「ダフ」と読んでいました。

この DAF の音楽的アドバンテージを握っていたのは、ロベルト・ゲアルという人で、上のプロモでは後ろで立っている人です。

彼はクラシック音楽を学んだ人で、その彼が最初に始めた音楽はパーカッション主体の前衛音楽そのもののアンダーグラウンド音楽(こんなような曲など)で、その後、何枚かのレコードをリリース後、1981年に上記の曲が収録されているアルバムを発表し、それは全体的にダンス・アルバムのニュアンスが強く出ていたものでした。

DAF はドイツを代表するエレクトロ・ダンス・ユニットになります。

そして、その後、同じような動き、あるいは流れが世界中で始まります。
つまり、「アンダーグラウンド音楽のダンス化」という現象が同時多発的に発生します。


スロッビング・グリッスル、コイル、テストデプト、SPK、キャバレー・ボルテールなどの世界的なインダストリアル系やアンダーグラウンド・ユニットが、ほぼ一斉に「ダンス」に傾いていく。

悪魔たちが踊り出す。

なぜ、「悪魔」かというと、これらは前述したホワイトハウスと同じような「悪の地平」から生まれたバンドであり、そして、これらは全部白人でした。

この流れは、その後のアメリカでの「ハウス」と呼ばれる家庭内ダンスイベントに結びついていき、それはクラブミュージックの発生の下地となります。私個人としては、「クラブ」というカルチャーの発生と定着が創造心ヌーワが白人文明社会に対して仕掛けた最後の試みだと考えています。

踊りには他の様々な意味や、発生過程がありましたが、「悪」が踊りをリードしていく流れの中で、これらアンダーグラウンド音楽のダンス化は大変に大きな意味を持っていたようです。

そして、神々は実はこの 1980年頃から「踊りで悪魔を懐柔し始めていた」という可能性を感じます。




アルバムは iTunes から入手することができます。下は DAF のベスト盤です。